宅建士の年収を分析!

宅建士の年収に関する記事をお届けします。

「宅建士の年収相場ってどのくらいなのかなぁ」
「宅建士の資格取得を目指しているけど、年収アップに繋がるんだろうか」

宅建士に興味を持っている人の中には、そんな疑問を持っている人もいることでしょう。

宅建試験は毎年20万人前後の人が受験する人気の国家資格ですが、合格率は15%前後と決して高くなく、合格するにはかなりの勉強量が必要です。

しかし、努力して資格取得したにもかかわらず、年収アップに繋がらなければ、落胆してしまうこともあるでしょう。

「頑張って資格を取得したのに、思ったほど給料が上がらなかった!」

そんな状況に陥らないためにも、宅建士の年収がどの程度なのか、前もって調べておくことはとても重要です。

そこで本記事では宅建士の平均年収や、宅建士を活かして年収を上げる方法などについて解説します。

宅建士の平均年収はどのくらい?

一般的に不動産業界は年収が高いというイメージがあります。

したがって、不動産業界において重要な資格である宅建資格所持者は、専門的な知識を有する分、高待遇だろうと考えている人も多いのではないでしょうか。

実際、宅建士の平均年収は400~600万円とされ、日本人の平均年収をかなり上回る水準になっています。

しかし、この数値はあくまで平均なので、全員がこの範囲に収まっているわけではなく、その人の働く条件によって大きく変動します。

中には600万円を大幅に超える年収を得ている人もいる一方で、400万円未満で働いている人もいます。

宅建士を取得すれば大体このくらいの年収になるだろうと考えるのではなく、所属する業界や職種が重要であることを覚えておきましょう。

では、どういったことが年収に影響を与えるのか、働き方や性別、年齢などの条件別に詳しく見ていきましょう。

条件1.働き方

宅建士には大きく分けて会社員として働くか、独立開業して経営者として働くか、2つの働き方があります。

どちらの働き方を選ぶかによって、年収は大きく異なってきます。

会社員の場合、ある程度、年収の上限が決まっていますが、独立開業した場合、経営がうまくいけば会社員の年収をはるかに上回ることが可能です。

実際、会社員の宅建士で、年収1000万円以上を安定的に稼いでいる人は稀です。

特に若い人は、不動産売買・仲介営業など、インセンティブ制度を儲けている業態で、高い成果をあげなければ実現困難でしょう。

一方、独立開業して経営者として働けば、仲介手数料などをすべて収入にすることができるため、しっかりと顧客を呼び込むことができれば可能な範囲です。

ただし、後でも解説する通り、独立開業はリスクも大きく、業界内の人脈なしに成功するのは困難です。

独立開業する場合でも、まずは会社員の宅建士として経験を積むことが大切です。

条件2.性別

男女別で宅建士の年収が変わるのかどうか、気にしている人も多いのではないでしょうか。

男女別に見ると、男性の年収は470~520万円、女性の年収は、400~420万円となっています。

男女で年収の格差が出る理由としては、女性にパート・アルバイトなどの非正規社員が多いことがあります。

年齢ごとのデータを見ると、特に50代がもっとも男女の差がつきやすい年代です。

男性の場合、この年代になると管理監督職となり、年収が大きくあがる人も多い一方、女性の管理職はまだまだ少ないのが現状です。

こうした傾向は、宅建士に限らず、多くの業界で共通していると考えて良いでしょう。

条件3.年齢

宅建士の年収を年齢別に見ていきましょう。

20代が300〜380万円、30代が400〜480万円、40代が500〜600万円、50代が600〜650万円となっています。

概ね年功序列になっていることがわかるでしょう。

しかし、この数値は平均値であるため、その人の働く条件によって稼げる年収が大きく異なります。

たとえば不動産営業の場合、インセンティブ制度を儲けている会社も多く、成果を上げたかどうかによって年収が変動します。

また会社の規模や業態も影響しますので、あくまで参考程度に考えておきましょう。

宅建士の年収の推移

宅建士の平均年収が数年前より現在のほうが上がっているかどうか、気になる人も多いでしょう。

数年前と現在で、宅建士の年収を正確に比較したデータはありませんが、多くの宅建士が所属する不動産業界の年収とおおよそ連動するものと考えられます。

参考までに、過去10年間の不動産業界の平均年収を表したグラフを以下にまとめます。

年収グラフ

引用:年収ラボ

平成17年~26年の10年間の推移で、少し古いデータですが、概ね600万~650万で推移していることがわかります。

平成21年、22年に年収が落ちたのは、リーマンショックによる影響と考えられますが、以降は持ち直している状態です。

宅建士の年収推移も、概ねこの通りになっていると考えて問題ないでしょう。

宅建士が年収を上げる方法

宅建士として働く人が年収をあげていくには、どのような方法があるのでしょうか。

「宅建資格を取得すれば、年収がアップするに違いない!」

そんな考えを持っている人もいるかもしれませんが、資格を所持すれば必ず給料が上がるというわけではありません。

また所属する会社の業界や職種によっても変わってきます。

以下に、宅建士が年収を上げるための具体的な方法について解説します。

資格手当を狙う

年収を上げる方法としてもっとも確実なのは、資格手当を狙う方法です。

特に不動産業界では、一定数以上の宅建士を有していなければ不動産取引を行えなくなってしまう関係上、資格者の確保を重要視しており、ほとんどの会社で宅建士の資格手当を儲けています。

会社にもよりますが、手当の相場は毎月1万円~3万円程度です。

資格を所持しているだけで月々の給料がアップするため、月給で働くサラリーマンにとっては重宝します。

また、不動産会社以外でも、金融・保険・建設業など宅建士のスキルが活かせる業界の会社においては、資格手当を儲けているケースもあります。

一方、宅建士としてのスキルが活かせない業界の会社の場合、手当がつかないケースがほとんどです。

こうした場合、せっかく努力して宅建資格を取得しても、年収がまったく上がらないケースも起こりうるので注意しましょう。

資格手当を狙う場合は、あくまで資格を活かせる業界や職種であることが前提と考えるようにしてください。

副業で活かす

近年では宅建資格を副業に活かす人も増えています。

宅建士のスキルを活用できない会社で働いている人におすすめの方法です。

副業に活かす場合においてもっとも有効なのは、重要事項説明や賃貸借契約書の記名・押印業務など、独占業務の代行です。

平日は会社員として働き、土日は不動産会社の宅建士として働く「週末宅建士」も増えています。

また、2017年の法改正で、webシステムを利用した「IT重説」の運用が開始されたため、リモートや在宅でも勤務することも可能となり、副業で宅建士を活かせる環境が以前より整ってきています。

もちろん、重要事項説明は顧客に対して行うものなので、宅建資格を所持していても、まったく初心者では困難ですが、不動産会社である程度の経験を積んだ人であれば、問題なく実施できるでしょう。

本業で宅建士を活かせておらず、もったいないなぁと思っている人は、副業での活用を検討してみてはいかがでしょうか・

独立開業する

宅建資格を取得した後、独立開業を目指す人もいるでしょう。

独立開業はリスクもありますが、成功すれば年収を大きく上げることが可能です。

なお、宅建士の資格を取得しただけでは、独立開業はできません。

独立開業するためには、宅建業の免許を取得することが必須となります。

また、宅建業の免許を取得するには「事務所があること」が条件となっています。

ただし、事務所といってもどこかビルのオフィスを賃貸する必要はなく、個人の住居を事務所にすることも可能なので、オフィスを借りるだけの資金がなければ、自宅兼事務所として始めても良いでしょう。

独立開業をするには法人設立費や宅建協会入会金など、初期投資が必要となりますが、成功すれば大きな年収を得ることが可能です。

ただし、事業は順調に進まなければ、最悪の場合、借金を背負うリスクもあるということを覚えておいてください。

まずは起業と経験と人脈を作ることが重要!

独立開業する場合、大事なのは経験を積むことと、人脈を作っておくことです。

当然ですが、宅建士の資格を所持していても、不動産取引の経験・ノウハウをもっていなければ、業務を遂行するのは困難です。

不動産業界の人脈がない状態では、顧客を呼ぶことが難しく、安定した売上を得るのは至難の業でしょう。

特に人脈は開業した後に一から作っていくのはとても大変で、会社員として働いていた時は協力的だった人も、その会社の肩書がなくなった途端に、離れていってしまうケースも起こりがちです。

積極的に交流会や地域活動に参加して、人脈を広げる努力をする必要があるでしょう。

また、起業する際は「宅建業の免許申請」「法人設立費」「宅建協会入会費」などで、多くの資金が必要となります。

手続きを終えた後でなければ、独立開業はできませんので、起業する際の手順や必要資金はしっかりとチェックする必要があるでしょう。

まとめ

以上、宅建士の平均年収や、宅建士を活かして年収を上げる方法を解説いたしました。

最後に今回の内容をおさらいします。

【宅建士の平均年収】

  • 宅建士の年収は400万~600万円だが、働き方などの条件によって大きく変わる
  • 独立開業し、経営者として成功すれば年収を大きく上げることが可能
  • 男性のほうが女性より年収が高いのは、女性のほうが非正規の割合が多いため
  • 宅建士の年収は概ね年功序列である

【宅建士が年収を上げる方法】

  • 不動産会社に就職し、資格手当を得る方法がもっとも確実
  • 独立開業はリスクも大きいが、成功すれば年収の大幅アップに繋がる
  • 独立開業で成功するには、経験・人脈作りが大切

不動産業界は年収が高いイメージが強いため、宅建士も多くの人が高所得者だろうと考えている人もいると思います。

しかし、今回解説してきた通り、宅建士の年収には人によって幅があります。

どんな働き方を選ぶにしても、宅建士としてのスキルを活かせるかどうかが、年収アップを狙う場合の重要なポイントです。